黒毛和牛しぐれ煮

黒毛和牛の中でも鎌倉時代から継承されている「大和牛の雌牛のバラ肉」を使ってしぐれ煮を作りました。

バラ肉は脂身と赤身のバランスが良く、身は柔らかく、黒毛和牛独特の脂の風味を味わえます。

焼肉以外でバラ肉を最も美味しく食べる料理としてしぐれ煮を選びました。

 

調理するにあたって最高のお肉に合う材料を取り寄せました。

お肉の次に大切な素材は生姜です。生姜は、高知県にある坂田信夫商店の「黄金生姜」です。

他の生姜より辛み成分と香り成分が多く含まれていることがしぐれ煮に良く合います。

味付けで大切なのは醤油です。黒毛和牛の味を引き立てる醤油が必要です。

選んだのは秋田県角館市にある安藤醸造の「秘伝の醤油」です。

「秘伝の醤油」は深い味わいとすっきり感があり、肉との相性が良く、すき焼きの割り下に使わせてもらっています。

これらと料理酒、みりん、砂糖を使用しますが、もう一素材、もう一工夫欲しいと考えました。

秘伝の醤油だけでも十分なのですが、味に広がりを求めました。選んだのは安藤醸造の「白だし」です。

かつお、こんぶ、しいたけのうまみに加え岩魚のしょっつるを使っています。

お湯で薄めた「白だし」を口に含むと、素材それぞれの美味しさ(だし)を舌が脳へ伝えてきます。

食材と調味料は揃いました。

 

さあ、調理です。

お肉は超薄切りにしました。煮込み料理でも炒め料理でもなく、調味料との合わせ料理に適します。

生姜は太めの千切りで、生姜の美味しさと食感を楽しめます。

下準備はこれだけです。

 

美味しく仕上げるポイントとして味付け前にお肉の灰汁を取り除きます。

大きめの鍋にたっぷりなお湯(70℃程度)を用意してバラ肉をくぐらせます。

お肉から余分な脂と灰汁が出ます。赤みが残っている状態でお肉をお湯から取り出します。

お肉についている余分な脂と灰汁を冷水で流します。流した後にお肉の水をふき取ります。

 

鍋またはフライパンに全ての調味料を入れます。

強火で調味料を約半分の量になるまで煮詰めます。

強火のまま煮詰めた調味料にお肉と生姜を入れ、調味料がほぼ無くなるまで加熱します。

調味料がお肉と生姜に良く和えられたところで調理は終わりです。

 

炊き立てのご飯にたっぷりしぐれ煮を乗せ召し上がれば、至福を感じますね。

青物で色合いを出し、白ごまで風味を加えても楽しいですね。

 

【材料】

牛肉(バラ肉 超薄切り) 200g

生姜            20g

【調味料】

水             60cc

料理酒           60cc

濃口しょうゆ        25cc

みりん           25cc

白だし           10cc

砂糖            20g